ロータリークラブ処世訓

世渡り上手なロータリアンになるための傾向と対策
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地区委員を辞めるにあたり
 私が大阪住吉RACで活動していた当時、提唱RCには飯原先生という人望篤いロータリアンがいらっしゃった。提唱RC会長として叱咤激励もいただいたが、地区委員長として地区内のRACをこよなく愛してくださった。住吉RACのある例会日に突然、ご自身のホームクラブで提唱しているIAC(浪速高校)とは違う明浄学院という女子高からIACOGを4人連れて来て、RACに入会させてしまった。私たちが兄弟関係である浪速高校IACから卒業生を欲しいといくら言っても提唱RCは仲立ちをしてくれなかった頃のことである。よく怒られた。が、その分よく面倒を見てくれた。そんな名物ロータリアンは2660地区内どの提唱RCにもいた。大阪南RACのクラブ協議会にMUしたときには、普段のおもろいメンバーの表情は硬かった。提唱RCから津江宮司(今宮戎神社)が来られるとのことで、各委員会が年間活動を発表するのだが、そのひとつひとつに鋭い質問や意見を求められるため、緊張感が漲っていた。しかしその方のRACに対する哲学は深く、今思えばもっと聞きたいことがたくさんあった。
 畏れ敬うべきロータリアンがたくさんいるからこそ足腰の強い地区が出来上がる。もちろんアクターの資質も問われるが。

 2510地区RA委員の次年度委嘱を辞退することにした。先の当地区年次大会が発端であるが、RACに対する姿勢が地区委員長のそれとまったく異なることが明らかになり、来年度の1年間を地区委員として協力する気力が無くなったことが要因である。
 私がRACと接する際には、アクターがロータリアンに求めるであろう態度を想定する。自分がアクターだった経験が背景にあるのは言うまでもない。だらしなくしていれば厳しく接し、求める情報は惜しみなく提供する。さらに気付かぬ点には指摘し、選択肢として思い浮かばない裏技も時として教える。アクターレベルでは動かし難いRC内の連絡体系も、ロータリアンが一枚噛めば流れがスムーズに行くことは多々あり、加えて地区委員同士だからこそ話がつくケースもこれまでいくつもあった。
 そして、それらがすべて滞りなく行えることによって、RACが従来手間をかけねばならなかった余計な事務作業の時間が削減でき、「RACは大変」「RACは忙しい」「RACは難しい」などというこの地区に根付いた先入観は払拭される筈だった。さらにROTEXやIACなど会員候補の入会システム化を確立すれば、会員増強に割く時間も減り、それどころか会員数の基盤が安定することによって活動に余裕ができ、一歩踏み込んだ行事も可能になる。それらは一ロータリアン、一提唱RA委員長が提唱したところで実現できる可能性は低い。地区側に立ち、複数の地区委員会、RCに呼びかけることによってようやく聞く耳を持ってもらえる。
 事実、札幌北RACは今年度、ROTEXを入れ、IACに加わってもらうことによって飛躍的に活動内容が改善された。モデルケースとしては充分評価できると自負している。これは古参のメンバーから求められたものではなく、私が勝手に新入会員を連れて来たもので、その点では周囲の言う「RACへの干渉が激しい」のかもしれない。が、彼らから会員増強の方法や活動の活発化を相談してくるのを待てばよいという地区委員長らの意見は地道ながら優良なクラブ作りをしてきているRACではそれも通るだろうが、目に見えて悪化しつつあり、尚且つその改善方法がいくらでもあるのなら、その選択肢を与えることこそ地区委員の務めであろうし、それをせずにただ黙って受身で待つことでここまでこの地区が停滞してきたのではなかろうか。
 5年で3クラブが休会に陥った。新クラブはもう12年提唱されていない。これは現状維持のレベルではない。従来の手方が通じなくなった証拠である。手を拱いて見守るのはこれまでの地区委員会のあり方だったのは確かであろう。しかし時代は変わりつつある。RC自体が一業種一会員という大原則を捨てなければ会員を増やせぬ時代である。地区委員のRACへの接し方にも変化が求められよう。

 当初の話し合いの際、地区委員長からは私の札幌北RACに対する態度でメンバーが萎縮していると言われたが、辞退を示唆した際の彼らからは「辞めないでほしい」との反応が多かった。手前味噌で恐縮だが。それは私の助言があれば楽ができるという古参連中の言ではなく、やる気のある、これからどんな活動をしていこうかと積極的に考えている新入会員たちが求めているものである。そういう彼らこそが私の助言を求めるだけ求めて取捨選択の上、大して採用してくれなかったが(^_^)それも彼らの考えであり、押し付けてどうなるものでもない。その意味でも地区委員長の私に対する「あぁせぇこうせぇはよくない」という理由付けも該当しない。私は「考えるように」強いたことはあっても「私の考えを」強いたことはない。もし私の言うことをすべて採用してくれていたら日本で有数の地区運営ができたかもしれないが、それも彼らが身の丈を考えてのことであろう。雪まつりの雪像作りは年末頃には必ず提案してきたが、6年目になる今回ようやく採用してくれた。これは動ける会員数を確保できる自信があったのと、興味を持つ新入会員がいたことが要因である。雪像作りは間違いなく良いPRになると確信していたが、それを強制してまでやらせるつもりはなかった。強いればやっていたかもしれないし、やってみればその良さがわかったかもしれないが、それも彼らの選択である。
 斯様にほぼ全編に渡って誤解を受けているのは不本意だが、「口を出すな」と言われてまで口を出すのも馬鹿馬鹿しい。黙って見守る地区委員会によって地区運営がよくなるのなら、私みたいな動きたがる地区委員は不要であろう。MUカード欲しさと名誉欲で地区委員になりたがるようなロータリアンのなかから選べば結構。若いロータリアンを求める一方でその若さを発揮させる場がなければ、結局従来のままJCOBが若手と重宝され、動きの鈍い爺さん連中が好々爺よろしく「青年の主張」を目を細めて聴く、100年変わらぬロータリーをこの先100年繰り返すだけである。RACに見放される日も近い。

(やはしじゅんいちろう = 2001-02年度2510地区ローターアクト委員)
RAC総研バックナンバーより | 20:10 | - | - | ロヲタリアン